戦後、住宅建築の需要に応えようと植えられた杉や檜は、使いどきを迎えています。
その木を積極的に使おうというのが私たちの取り組みです。
疎遠になった身近な森林
メディアなどでも取り上げられてきた里山の危機。
昔は、森林と切り離せない関係にあった人々の暮らし。便利で快適になればなるほどその関係は希薄になり、日常の暮らしの中に、山の木を使う機会はほとんどなくなりました。
使われる機会を失った木は放置され、管理されなくなった山が、大雨によって崩落すれば、里山のみならず、下流の町にも甚大な被害を引き起こしかねません。
この問題に対して、自分たちは一体何ができるのか。
そんなもどかしい思いから、私たちが動き始めたのが約10年前です。
できることから。最初の一歩
里山で育ち、関わってきた自分たちにとって何ができるのか。少しずつでも自分たちができることを始めたい。
そんなころに出会ったのが地域の森林エネルギーを燃料とする「ペレットストーブ」と再生可能な建材として誕生した新しい建築工法「J-ログ工法」でした。
どちらも「地域の山の木を活用する」取り組み。
これなら自分たちでも関わることができるそこから最初の一歩を踏み出しました。
木を活用する暮らしを実体験しよう
私たちは、J-ログ工法とペレットストーブの普及に取り組んでいます。
誕生してまだ年数の浅い、J-ログ工法と鹿児島ではあまり知られていないペレットストーブをできるだけ多くの方たちへ知ってもらうための活動をおこなっています。
わたしたちの事務所もJ-ログ工法で建て、実際に活用しながら、その快適性や建物の状態なども観察しています。
室内には、タイプの異なるペレットストーブを2台設置し、冬場はその燃費や、温まり方、使い勝手も体感しています。
見学体験できる場所をつくる
わたしたちの事務所がある土橋ビレッジは、J-ログ工法を見てもらうための常設展示場でもあります。
敷地内には、大小異なる4種類の小屋があり、それぞれの使い方や導入例などを紹介しています。
事務所で使用しているペレットストーブをみていただくことできます。
小屋の企画販売
2022年、J-ログ工法を応用した、小屋の企画販売もスタートしました。
住宅だけでなく、小屋として木を活用することで、少しでも消費を増やす機会を作れればと思い始めました。
趣味部屋、小さな店舗、事務所、離れ。様々な用途に応えることができる木ログの小屋です。